店舗運営をしている事業者が日々行うのが売上管理です。
売上管理と一言で言っても、そこには多くの業務が含まれています。
毎日の売上をチェックしたり毎月の売上を分析したりしなければなりません。
仕入れの原価や利益率の状態をチェックする必要もあります。
どのように売上管理の業務を効率化できるのか調べてみました。
業種ごとに、どんなポイントに気をつけて売上管理をしていけるかも解説します。
的確な売上管理をしていくために、これらの情報を参考にしてください。
目次
売上管理の意味について知っておこう
売上管理の意味は、健全な経営が出来るようにするために定期的に売上を分析することです。
販売業務をしていく中で利益を上げ続け、目標となる売上高と利益率を達成できるように管理をしていくことが含まれます。
売上管理はただ単に一日の売上の合計金額をチェックするだけではありません。
一日の支出がどれくらいあるのか、その中でどれほど利益を出せたのかを確認していくことが必要です。
このような確認を毎日していくことで、事業の問題点を把握したり今後の課題を整理したりすることが出来ます。
課題を克服するための施策を早めに打ち出すことが出来ますし、より健全な経営をするための戦略を考えていけます。
どうして売上管理が重要なのか
より詳しく売上管理の重要性について考えていきます。
お店を経営していると想像以上に売上が伸びないことがあります。
または、売上の金額自体は変わっていないのですが、仕入れている商品や食材の原価が上がって利益率を圧迫していることがありますよ。
人件費が徐々に上がるときにも利益率が悪くなることがあります。
売上管理をしていると、これらの問題点にすぐに気がつけます。
もし売上管理をしていないと問題点が見えないまま、ただなんとなく経営を続けていき、課題に気がついたときにはもう手遅れと言うことになりかねません。
事業主や経営者は売上管理を日々することで、会社や店舗を成長させていくことが出来るのです。
売上管理をすると店舗や会社の得意分野が見えてくることがあります。
ある特定の年齢層に対する売上率が向上していることに気がつくことや、急に一部の商品が売れていることを発見することがあるのです。
店舗がある場所の客層が変わっているので、今までと違った客層がお店に来ているのかもしれません。
テレビやインターネットで話題になっている商品を店が扱っているために、急に一部の商品が売れるようになることもあります。
外国人観光客の影響で売上の状態が変化することもよく起きます。
得意分野や成長分野に気がついたら、そこをテコ入れしていくことが出来るでしょう。
増えた客層向けの商品をさらに仕入れることや、新しいメニューを開発していけます。
売れ筋商品の在庫を切らさないように早めの発注を心がけたり、関連商品にポップを付けて別の商品の売り上げも同時に延ばすようにしたりも出来ます。
売上管理をすることは事業の可能性を広げるために欠かせません。
売上管理で知っておきたい用語
売上管理をするときに知っておきたい用語があります。
★売上管理表
★売上伝票
★売上分析
★売上日報
売上管理表は、売上の情報を記録してあるリストです。
エクセルで作ることや売上管理ソフトで作成することがあります。
売上伝票は、売上が黒字になる取引を記録しておく伝票のことを表します。
伝票には相手企業や顧客の名前と取引金額を書いておきます。
売上分析は、売上に関係する数字を分析していくことです。
分析の精度が高ければ高いほど、課題や成長分野を見極めることが出来ます。
売上日報は、一日ごとに売上高を記録していくものです。
店舗で購入をした客数や客層のデータなどを記録していきます。
売上日報は売上管理をするときに絶対に必要なデータです。
業種別の売上管理方法を紹介
これから業種別の売上管理の方法を紹介していきます。
美容室の売上管理方法とは?
美容室が売上管理を上手にするために押さえておきたいポイントは4項目あります。
★売上の数字
★顧客情報
★決済の種類
★目標達成率
それぞれの項目について説明していきます。
まずは売上の数字をきちんとチェックしてください。
一日の売上情報と、月ごとの売上情報を確認していかなければなりません。
続いて客数や客単価を分析します。
美容室を利用した新規客はどれくらいか、リピーターはどれくらいかを見ていきます。
来店数の多いお得意様の数も把握しておいてください。
どの時期が一番客数が多いかも見ておきましょう。
月ごとの客単価をチェックすると、お店の経営状況を分析しやすくなります。
決済の種類を見ておかないなら、現金収入がいつになるかを知ることが出来なくなります。
クレジットカード決済やQRコード決済は後から入金されるため、時間差に注意してください。
美容室が立てた月次の目標や年間の目標をどれくらい達成したかを確認することで、スタッフのモチベーションをコントロールしやすくなります。
飲食業が売上管理を上手にする方法
飲食業が売上管理を上手にするにはどんな方法があるでしょうか。
二つのポイントを意識して売上管理をしてください。
★仕入れ高
★人件費
飲食業で一番コストがかかるのがこの二つです。
売上の中で仕入れ高が3割、人件費が3割を占めます。
つまり、この二つの経費で売上高の半分以上を占めてしまうのです。
売上管理をするときには、仕入れ高が売上の3割以上になってしまわないよう気をつけなければなりません。
食材の価格は1年を通して変わりますし、豊作と不作によっても変動します。
定期的に仕入れ高を確認することで仕入れ先を変えたり、メニューで使う素材を変更したりして3割を超えないように調整していけます。
時にはまとめ買いをすることや、仕入れ先と価格の再交渉をしたりして対応していけるでしょう。
人件費が高くなってきたときには、スタッフの数が少なくても業務をこなしていけるような仕組みを考えなければなりません。
サービスがあまり必要の無い形式へ業種を変えたり、アイドルタイムに余分なスタッフがいないようにシフトを調整したり出来ます。
売上管理をすることで、利益率が仕入れ高と人件費に圧迫されないようにしていけます。
POSレジは売上管理に役立つのか検証
売上管理を効率的に行うために役立つのがPOSレジです。
POSレジを導入することにより、細かなデータの収集が可能になります。
例えば、どのようなデータを集めていけるでしょうか。
★商品ごとの売上
★顧客ごとの売上
★仕入れ管理
売上管理に役立つこれらのデータをリアルタイムで収集し表示してくれます。
これまでのデータを蓄積していくので、月ごとだけでは無く、年別でデータを表示させることも可能です。
数年間の同じ時期の売上などを比較することも簡単にできます。
店舗が多いところは、すべての店舗の情報を比較したり分析したり出来ますよ。
POSレジによっては、顧客の数や売上を当日の天気や気温などと比較して分析できるようにもなっています。
売上管理に必要なデータを参照しやすいのでマーケティングをしていくのにも役立ちます。
売上管理をするのにおすすめのPOSレジシステムを知っておこう
売上管理をするのに役立つPOSレジシステムをピックアップしてみました。
ユビレジ
ユビレジは一日の売上情報を自動で集計し報告を作成してくれます。
登録してあるメールアドレスへ集計内容を毎日配信してくれるため、情報の共有がしやすいです。
商品を単品ごとに分析できる機能も秀逸です。
顧客を性別や客層、そしてグループごとに分析しながら客単価と嗜好を把握できるようサポートしてくれます。
ブレインレジ
ブレインレジは飲食店用のPOSレジシステムです。
店舗の売り上げや取引数を自動で集計してくれます。
決済が現金なのかクレジットカード決済なのかを、分けて集計してくれる機能も使い勝手が良いと評判です。
各店舗の売り上げをグラフにしてくれますし、商品ごとにABC分析をしてくれます。
POSレジの知っておきたいその他のメリット
POSレジには売上管理以外にも様々なメリットがあります。
売上データの集計などを自動でしてくれるため、そのために割いていた人件費を削減していけます。
もしかしたらデータ作成のために残業していたスタッフがいたかもしれません。
そのスタッフの残業代が必要なくなるので、人件費の売上高に対する圧迫率を減らせます。
レジの打ち間違いといったヒューマンエラーを、POSレジを導入することで減らしていくことも出来ます。
スタッフのミスによるクレームを少なく出来ますし、クレーム対応に費やす時間を他の業務へ向けられます。
従業員の不正を防止できるのもPOSレジのメリットです。
POSレジは従業員をアカウントで管理し、会計業務をするときの作業内容を記録します。
売上金額を自動で管理しているので従業員が不正をすることは出来ません。
会計の作業内容と売上記録に不自然な点があれば、すぐに発見できます。
すべてのレジや各店舗の情報を一元管理していけます。
データはクラウド上に保存されるため、誰でもどんな端末からでも情報へアクセスしていけるのは便利です。
売上管理は健全な経営をしていくために欠かせません。
もし売上管理をしないなら、事業の課題に気がつくのが遅れるリスクがあります。
成長できる分野やチャンスをみすみす見逃すことにも繋がります。
事業を発展させていくためには、売上管理と収集したデータの的確な分析が必要となります。
美容室や飲食業など業種ごとに売上管理で注目するべきポイントは違ってきます。
的確なポイントを意識することで精度の高い売上管理が出来ます。
売上管理をする時間が取れない事業者や、データの分析が苦手な経営者はPOSレジシステムを活用することが出来るでしょう。
POSレジを導入するなら簡単に詳細なデータ分析をしていけます。
売上管理を上手に出来る以外にも様々なメリットがありますので、一度POSレジを試してみるのも良いかもしれません。
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