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セブンイレブンのPOSレジとは?種類や使い方を徹底解説

コンビニ大手のセブンイレブンでは、2017年10月から第7次POSレジスターとして最新POSレジの導入を始めています。キャッシュレス決済の普及やセキュリティの重要性を踏まえて、インバウンド対策やキャッシュレス決済のセキュリティ対策が主な導入コンセプトです。

本記事では、セブンイレブンのPOSレジについて、支払い方法の手順やメーカー、使い方などを詳しく解説していきます。

セブンイレブンのPOSレジとは

セブンイレブンのPOSレジは、現在第7次POSレジスターを導入している段階です。第7次POSレジの全体コンセプトは、

・お客様側15インチ大画面採用

・インバウンド対応

・セキュリティ対応

・コンビネーションキーボード

・基本性能向上

・環境考慮型

の6つが掲げられています。キャッシュレス決済の普及や訪日外国人の増加などによっ

て、POSレジに求められる機能が変化し、需要への対応が欠かせません。

第1次~第6次POSレジスターについても、POSデータの活用の必要性など、変化に対応する形で導入されてきました。まずセブンイレブンのPOSレジの歴史の変遷をおさえ、第7次POSレジのコンセプトを詳しく見ていきましょう。

セブンイレブンPOSレジの歴史

セブンイレブンのPOSレジの歴史は、1982から1985年に行われた第2次POSレジが始まりです。第1次POSレジは、発注端末機の導入開始でした。POSレジが導入されたのは第2次POSレジからで、世界で初めてマーチャンダイジングにPOS情報を活用しています。マーチャンダイジングとは、顧客にどの商品をいつどのように提供するかといったマーケティング手法です。

1985年から1990年には、第3次POSレジとして双方向POSレジが導入されました。合わせてグラフ情報分析コンピューターも導入されたため、グラフを用いたPOSデータ分析など、POSデータの活用が進むきっかけになりました。

第4次POSレジは、1990年から始まります。新型POSレジの導入を開始し、本部での店舗管理やレジサービスの向上などを実現しました。1996年からの第5次POSレジでは、POS情報システムや店舗POSレジシステムなどが導入され、さらにPOSレジの活用が進みます。

2003年から始まった第6次POSレジは、会計システムやネットワークシステムなど、POSレジが拡張されていきます。伝票・帳票のペーパーレス化やデータの電子保存によるコスト削減、売場でのPOSデータ確認を実現し、店舗運営が活性化しました。そして、2017年から第7次POSレジが進められています。

第7次POSレジのコンセプト

第7次POSレジにおける6つのコンセプトをご紹介していきます。

・インバウンド対応

日本では、JTB総合研究所の「インバウンド 訪日外国人動向」によると、2012年以降毎年訪日外国人が増加しています。2019年6月時点で前年同月比+6.5%で、約2,880,000人の外国人が日本を訪れています。

訪日外国人対応として、POSレジをキャッシュレス決済などさまざまな決済手段に対応させています。多言語対応・免税対応も備え、決済手段だけでなく、コミュニケーション面にも配慮した対応です。

・セキュリティ対応

キャッシュレス決済が日本で広まりつつある中、セキュリティ対応が求められています。カードのスキャンやタッチ、バーコード読み取りといった場面で、不正にカード情報を取られる可能性もあります。

セブンイレブンの第7次POSレジでは、データ暗号化送信などができる最新端末であり、情報漏洩のリスクを最小限にしています。顧客側を向いたピンパッドも不正防止に適した特徴です。

・環境配慮型

POSレジの消費電力や素材などから環境に配慮しています。従来のPOSレジよりも消費電力を30%カットし、二酸化炭素排出量を約30%削減しました。エコ素材でPOSレジがつくられているため、製造段階から環境に優しいです。

・コンビネーションキーボード

コンビネーションキーボードによって、多種多様なサービスにソフトキーで対応できるようになっています。コンビニでできることの拡大に対応した機能です。

・お客様側15インチ大画面採用

顧客への配慮として、顧客側画面に15インチ大画面を採用しています。価格や数量が見やすくわかりやすいだけでなく、大画面を利用した情報発信にも取り組んでいます。

・基本性能向上

POSレジの基本性能向上によって、顧客の利便性を高めています。スキャナーの読み取り性能向上・nanacoカード決済スピード3割向上・レシート印字速度向上が主な向上された点です。

セブンイレブンのPOSレジの支払い方法と手順まとめ

次に、セブンイレブンのPOSレジでの支払い方法を見ていきましょう。支払い方法を大きく分けると、現金支払いとキャッシュレス決済の2つとなります。キャッシュレス決済はさらに分かれるため、ここではクレジットカード支払いと電子マネー支払い、バーコード決済をご紹介します。

現金支払い

現金支払いは最も基本的な支払い方法です。まずバーコードのスキャンやキー操作で会計を決定します。顧客側ディスプレイにも会計が表示され、顧客からお金を受け取ります。預り金を入力することで、現金支払い完了です。

クレジットカード支払い

セブンイレブンの最新POSレジは、これまでのPOSレジと異なり、顧客側にICカード差し込み口とピンパッドが設置されています。レジでクレジットカード決済を選択すると、決済端末を操作可能になります。顧客にクレジットカード差し込んでもらい、レジで会計を確定して決済完了です。

・セブンイレブンで利用できるクレジットカード

JCB/VISA/mastercard/AMERICAN EXPRESS/Diners Club/SAISON CARD/UC/UnionPay/DISCOVER/ON

電子マネー支払い

電子マネー決済端末も顧客側で操作してもらいます。提示されたnanacoやSuicaなどの電子マネーの種類をPOSレジで選択します。決済端末にタッチしてもらったら、会計を確定して、決済終了となります。

・セブンイレブンで利用できる電子マネー

nanaco/QuickPay/iD/楽天Edy/kitaca/Suica/talCa/ICOCA/SUGOCA/PASMO/nimoca/はやかけん/manaca

バーコード決済

バーコード決済は、提示されたバーコード決済を選択し、バーコードをスキャンすることで支払いできます。項目が見やすく変更されているため、迷うことなく選択できるでしょう。

・利用できるバーコード決済

AILPAY/WeChatPay

セブンイレブンのPOSレジで採用されているメーカー

セブンイレブンのPOSレジには、東芝テック株式会社のPOSレジが採用されています。東芝テック株式会社が第2次POSレジ当時の株式会社東京電気であった頃から、継続してセブンイレブンのPOSレジの採用メーカーです。

また第7次POSレジにおいて、キャッシュレス決済機能には、パナソニック株式会社が関わっています。セブンイレブンでは、キャッシュレス決済の種類が増えている中で、それぞれの決済端末をそろえることはデメリットと捉えました。

パナソニック株式会社のJT-R610CRという決済端末を組み込むことで、キャッシュレス決済の悩みを解決しています。顧客側で決済処理ができるピンパッドやスキャン口を新たに配置し、セキュリティ対応・顧客側の利便性向上を実現しました。他にも、nanacoの処理速度アップ、シンプルで清潔感あるデザインなどもパナソニック株式会社が実現したポイントです。

セブンイレブンの自社開発POSレジを活かしつつ、東芝テック株式会社とパナソニック株式会社が協力し、最新POSレジが開発・導入されています。

セブンイレブンのPOSレジの使い方マニュアル

セブンイレブンのPOSレジの基本的な使い方をご紹介します。最新POSレジの情報が少ないため、以前のPOSレジの使い方も参考にしています。各種決済や各種操作を見ていきましょう。

バーコードなし商品の決済

セブンイレブンには、バーコードがない商品も販売しています。主なバーコードなし商品としては、揚げ物や焼き鳥、おでんなどのお惣菜や切手、テレホンカードなどがあります。レジのソフトキーで商品名をタッチすることで販売できます。バーコードあり商品で読み込めない場合は、商品金額を直接入力すると販売可能です。

商品券を使った決済

セブンイレブンではセブン&アイ共通商品券のみ商品券を使うことができます。まずレジにある商品券ボタンを選択し、商品券のバーコードをスキャンします。次に商品のバーコードをスキャンすることで、商品券を含めた会計となります。

クーポンを使った決済

セブンイレブンには、5種類のクーポンを使えます。

・Haagen-Dazsミニカップギフト券

・全国共通お米券

・LG21 GIFTCARD

・キッコーマンギフト券

・ビール共通券

の5種類です。まず商品をスキャンし、次に「クーポン支払」を選択します。「税込」を選び、クーポン券の額面金額を入力すると会計に反映されます。

インターネットサービスの決済

インターネットで注文した商品の支払いをセブンイレブンでできます。これまでのセブンイレブンPOSレジでは、「インターネット」を選択し、払込票やスマートフォンのバーコードを読み込み、決済を行います。払込票がない場合は、「インターネット」を選び、払込票番号をレジに入力して処理完了です。

宅配サービスの決済

宅配サービスでは、伝票の確認・荷物の計量した後に、レジで処理を行います。伝票のバーコードをスキャンし、表示された画面に郵便番号や送り先住所、配達日時、荷物サイズを入力し、「確認」で決定しましょう。発払いの場合は、「確認」の後に金額を入力して精算になります。

公共料金の支払い

まずレジ画面の「公共料金」を選択します。次に払込票の枚数を登録し、払込票のバーコードをスキャンしましょう。料金を伝え、通常通り会計してレジ処理は完了です。

商品の取り消し

商品を間違ってしまった、やっぱり買うのをやめたいという時には、一度登録した商品を取り消す必要があります。商品の取り消しは画面で消す方法とスキャンして取り消す方法の2つです。

画面で取り消す場合は、「取消」を選択し、画面の取り消したい商品名をタッチします。スキャンを利用するなら、「取消」を選択した後に、商品をスキャンすると、レジ登録が取り消されます。

返品・返金

一度購入した商品を返品・返金することもあります。レジにある「返金・返品」を選び、商品のバーコードをスキャンすると返品登録されます。返金金額を確認・確定して顧客のお金を返し、返金・返品処理完了です。

保留機能

セブンイレブンのPOSレジには、会計を一旦保留する機能があります。対応していた顧客が一度離れる時に、レジの「保留/解除」を選択しましょう。顧客が戻ったら「保留/解除」を選択すると、保留していた会計画面に戻ります。

まとめ

セブンイレブンのPOSレジが第7次レジスターに刷新されています。インバウンド対応やセキュリティ対応、コンビネーションキーボードなどを実現した最新POSレジが導入されつつあります。最新POSレジの情報はまだ少ないですが、今回紹介した使い方を参考に、POSレジを活用しましょう。